患者になった検査技師(数忘れた)

ここしばらく体調不良です。

私は細菌検査を担当する検査技師ですので、四六時中結核菌を見ています。当然、結核の治療に関してもひととおりの知識は持っていますし、結核という病気がどのように推移していくのかも把握しています。使う薬剤も、投与量も、副作用も、とりあえず結核に関することは上っ面だけでも勉強しました。まさかそれが自分が罹患することで最大限活用されるとは思ってもみなかったことですが(半分くらいは予想していましたけど)、まあとにかく、それだけにいっそうというべきでしょうか、スタンダードから外れる現象に対して臆病です

うーん、ここ一週間ほど体調不良でして、いまいち体の調子が悪いのです。もともとぽんこつに近いので体調不良はいつものことなんですが、困ったことに、咳が出る、痰が絡む、胸が痛いの3コンボ。「もしや再燃したのでは……」という、医学的にはあり得ないと思いつつ、いやいや自分の体力のなさは自分が良く知っているぞ、なんぞという、まあアレですアレ、いわゆるところの天使と悪魔の葛藤があったわけですヨ、これが。

というわけで、自分で自分の痰を染めて再燃していないかどうかを確認することに。なんてこったい。

ここで陽性に出てしまえば私は結核病棟に逆戻りですので、ものすごく複雑な気分です。結果はもちろん陰性だったのですが、この結果が意味することは「痰のなかに菌がいない」というだけの話でして、=再燃していない、ではない、わけです。繰り返し検査する必要がありますが、とりあえず一安心。私だけがスタンダードの経過から外れるとは思ってはいませんが、やはり再燃の可能性はいつまでも残るわけで、これからずっと結核の亡霊と共存せにゃならんかと思うと、いささかうんざりするものがあります。まあ青木先生のマニュアルには、6ヶ月の治療終了で体内から結核菌は消えてしまったものと考えてOKと書かれていたと思いますが、やっぱり不安の種は残りますね……

というわけで、原因不明の胸痛(というか、痛みをともなう圧迫感)が不気味な今日この頃です。心筋梗塞か?