監視の頻度3

だからコストを削減することなく収入を上げようと思うと、診療報酬の量を上げてやるしかないわけですよね。値上げが出来ないわけですから、そうすると多くの製品を処理して収入を増やすしかない。つまり、患者の回転数を上げて、収入を増やすしかない。年間30人の患者を処理できる施設と、年間300人の患者の処理が出来る施設では収入量が違うことは明白でしょう。

先ほどにも別のエントリで述べましたが、基本的に平均在院日数が短くなると病床利用率は低くなると考えられます。これが数字のマジックですが、平均在院日数の短縮化に注力すべきであろうと思われるということをすでに述べています。平均在院日数が短くなると、書類処理の手間が増えますので、ひとりの患者が長期間入院している場合よりもずっといそがしくなるはずです。平均在院日数の短縮化を実現しようとすると、ほぼ必ず生産力不足に直面するでしょう。この観点からでも、人員削減を実施することは自分の首を絞めかねない。事務方がいうところの、「業務を最適化してやりくりしてください」というのは事故のもとですので、ぎりぎりまで人員を削減するのは自殺行為であると私は思います。それよりも、いまの人員を総動員して平均在院日数を短くすることに全力を挙げるほうが効果的なのでは、と考えます。

つまり、「コストなんか削減するな」と云いたいわけです。というか、正確には「人件費を削減するな」と云いたいわけですね。従業員の首を切る理由は、それが手っ取り早く利益を確保するための方法のひとつだからですが、将来にわたって利益を確保するためには生産力が必須です。「病院を経営するためにコスト(事件費)を削減しなければならない」は、ある程度間違っているんじゃないかと思います。