もったいないお化けの怪

「もったいない」というのもいいんですが、その意味が違うよなーって思うことがいくつか。

例えばですが、本当にゴミを減らそうと思うならば、「生産量」そのものを減らさないといけません。ゴミをリサイクルするだけではダメ。アルミをリサイクルすればゴミとして埋められる(消費される)アルミは減りますのでアルミ資源の枯渇は遅らせることが出来ると思いますが、リサイクルに多くの電気を必要とするため、エネルギィとしてはかなり消耗が大きいでしょう。困ったことに、電気を作るためには別のエネルギィを消費するため、トータルで云えばリサイクルもかなりのエネルギィを消耗する。別にだからリサイクルが無意味なんだとか云うつもりはなくって、本当に環境のためを思うなら、二酸化炭素を出さないことが重要です。そのためには「生産しない」ことが必要で、リサイクルという美辞麗句が問題をややこしくしているなと思うことがしばしばあります。

さて、「もったいない」と云って使えないものを大量に溜め込んでいるひとがいるんですが、これぞ「もったいないお化けの怪」だなあと思うわけです。もったいない、多いに結構。ただ、試薬の中の、反応プレートを「もったいない」といって溜め込むのは意味がねえだろって思います。大量に余っているんですが、それでもちまちま使っていない部分を切り取って溜め込んでいる。反応プレートばかりがあってもどうせ使い切れないんですが、ラテックス試薬の本体はどんどん消費しますので、プレートばかり溜まっていくんですね。これは違うだろー、って思います。まあ、別にいいんですけどね……

私個人としては、「もったいない」といって何でもかんでもためこんでいるひとを、「もったいないお化けに取り憑かれた」と云っています。「もったいない」ってのはいいことだと思うのですが、「もったいない」と云いつつ思考停止しているひとがいっぱいいるな、と思うだけです。

経済成長しながら環境保全というのは、ちょっと無理があると思いますね。まあ、アメリカの方で「出来る」って主張しているひとがいるのは知っていますが……