エンドトキシン

エンドトキシンの感度・特異度に関して述べた文献を探しているのですが、ざっと探したところあまりいいものが見つからず、若干困惑気味です。参ったなあ。

少し興味があったので、血液培養とエンドトキシンの結果が乖離したもの(同日採血しているのに、血液培養からグラム陰性桿菌が検出されて、エンドトキシンが5pg/ml以下と判定されたもの)を集めてみました。Klebsiellaに関しては以前からそうだと思っていたのですが、意外にPseudomonasが多く、莢膜を持っている菌に弱いのかとも思います(別に絶対ダメだというわけでもなく、ちゃんと検出しているものもある……が、Klebsiellaに関してはほとんどダメ)。困ったもんだ。果たして測定が悪いのか、検査的な性能限界なのか……基本的にエンドトキシンの結果で感染症の話しをすることはまずしないので、もうやめてしまってもいいんじゃないかなあとか思っていたりします。そーいや、PMXとかあんまし聞かなくなりましたねー。

エンドトキシンのカットオフを検討するための論文があって、それを読んでいますが、やっぱり感度はよろしくなく、感度を上げるためには特異度を大幅に犠牲にしないといけないというありさま。まあ当たり前のことですが、スクリーニングに使うには感度が低くすぎて、確定診断に使うんだったら血液培養の方が優れているという、どないせーっちゅうねん、とか云いたくなる検査です。ウチではオーダがほとんど出ないので、試薬がもったいないんですよねえ。ああ、ヤメたい。

で、代わりにプロカルシトニンを導入したいなと画策中。どの程度件数を見込めるか分かりませんが、医学的な有用性はPCTの方が優れていると思います。まあ、こちらもまだまだ検討されていかないといけない検査なのですが……