CDの再発例

どうやら調べたかぎりでは、全症例の20%ほどで再発するようです。うーむ、気にしたことなかったな。

この再発はC.difficileの耐性化によるものではないので、初回と同じ処方で加療することが可能です。つまり、ここでもVCMの出番なし。たとえ再発例であっても、MZの処方を変更する必要はないようです。VCMの出番は、C.difficileがMZに耐性化していることがハッキリしている場合、超重症例(ただし、重症例にVCMを使用して予後が改善するというスタディはない様子。でも使用経験の豊富さから安心感があることの方が重要か)、MZが使えない症例、ということになりますね。

再発例に対しても処方を変えないでもよい理由はいくつか挙げられていますが、ひとつは(1)芽胞に対して抗菌薬が効かないこと、次に(2)再度、別の株に感染する再感染例が挙げられます。再感染例がどの程度あるかはわかりませんが、再発の理由として芽胞に対して抗生剤が効かないから、というのは、なかなか理由としてわかりやすいなと思いました。これらの理由により、別に耐性化しているから治療に失敗したわけではなく(再発すると治療失敗に見える)、そのために同じ処方でOKなわけですね。MZで再発したからこんどはVCMで、というのもダメなわけじゃないと思いますが(実際は多数再発例にはVCMが勧められる)、やはりVREのことを考えると、MZでなんとか出来る場合はMZが第一選択だなあと思います。なんてったって、安いし。