WWDC2008(いまさら)

日本の企業は、役職が上がれば上がるほど表に晒されることが少なくなる。社会に晒されなくなる、と云い換えてもいいかもしれない。私が知らないだけかもしれないし、実際はそんなことはないのかもしれないが、これはいったいなぜだろう?日本の重役が商品のプレゼンをしたりする場がないせいなのかもしれないが、基本的に日本の重役は社会に晒されて、自らの能力を誇示する機会が少ないように思う。

森博嗣氏の著作にも書かれていたように思うが、優れた人物にはついていきたいと思う、これは普通のことだと思う。子供は親の背中を見て育つものだし、子供にとって親は自分の知らないことをたくさん知っている、自分の道しるべとも云える存在だった。自分よりも優れているものが近くにいることは、幸せなことだと思う。これは教科書がある幸せにも似ている。親の役目がそれだけだとは云わないし、能力が優れているかどうかなんてどうでもいいことではあるのだが、子供が親を尊敬出来ないと感じるとき、それは子供にとって親から学ぶことが何もないと「感じる」ときではないかと思う。

まあ、何がどうというわけではなく、WWDCPodcastを見ていてそう思っただけ。相変わらずスティーブ・ジョブスのキィノートは刺激的。ただ、どこかのニュースにも出ていたけど、なんかジョブス痩せてない?げっそりしている。ちょっと前の講演でもげっそりしていたけど、次の講演ではふっくらしていた。こんどはげっそり。健康状態が不安だ。

アップルがもはやジョブスのワンマン企業ではないのは当たり前なのだが、ジョブスの健康状態は株価に大きく影響するだろうということは、素人の私でも想像がつく。ジョブスの基調講演がどれほどの威力を持っているか、という、端的な証拠だろう。

大阪では橋本知事ががんばっていると聞くが、トップがころころすげ変わる自治体職員の意識ってどうなんだろうと思う次第。たぶん、「トップ」をトップとして認識していないのではないかと思うなあ。公務員の意識が民間と違うと云われるのは、ここにも違いがあるような気がする。