波動

波動、って聞くと、何かいいものっぽく聞こえるんでしょうか。

物理的に定義すればただの波ですから、お風呂でぱちゃぱちゃやったらすぐにでも起こせます。オカルティックな意味合いで使われる波動については、どうやら生命エネルギィとでも形容するべきもののようです。人智を超えたエネルギィという解釈もよく目にします。まあ、どちらにせよ、我々に何らかの影響を及ぼす未知のエネルギィという解釈でしょう。

私自身、そういったエネルギィを否定するつもりはありませんが、やはりあまりにも眉唾なものに関しては、否定せざるを得ません。とくに、それほど有用なものなんだったら、きちんと統計処理をほどこした論文にして世の中にだしてやったらいいじゃないかと思わせるようなもの、そーゆーのはいただけません。たとえば、波動を通した水、だとか。これによって障害が治ると主張するのは、ちといただけません。ちゃんとRCTで支持されたものならともかく、ですね。原因を明らかにしてその原因に対処するのが西洋医学の根本的な方法論だと私は考えていますが、この手の波動関係は、どちらかというと東洋医学の流れでしょう。そのせいかどうかはわかりませんが、「波動」で「体の調子が良くなる」とか聞かされると、そうかもしれないと思っちゃうもんでしょうか。β-Dグルカンとか……ごにょごにょ。

しかし、こういう商売はなくならないものですねぇ。むかしはタキオンソックスとかあってぶっ飛んだことがありましたが……タキオンは超光速で動く仮想粒子のことですが、タキオンソックスと聞くと、何かご利益がありそうな気がしてきませんか?超光速で動く粒子のエネルギィを、このソックスの中に閉じ込めました!これで冬はしもやけ知らず!水虫も治っちゃう!まあ、超光速で動く粒子をどうやってソックスに閉じ込めているんだ、という猿のような疑問が湧いてきますが……

波動だって、どうやって水に閉じ込めるんでしょうね?それこそ超科学の世界だなあ。