救急医療の役割

いろいろ考えてみたんですが、「緊急性の高い疾患に対処すること」が救急外来の役割だと云ってもいいと思います。緊急性の低い疾患については、後日原因究明をすればいい。救急で精査を求めるのは、患者のわがままです。あえて云うなら、夜間の医療事情を知らない患者のエゴに他なりません。

夜間の病院にいればいやでも想像がつくんですが、そもそも人間の数が少ない夜間に、昼間と同じ機能と役割を求めるのはおかしい話しです。夜間の救急は、緊急性の高い疾患を持つ患者のためにある。極端なはなし、いかに痛かろうが、苦しかろうが、生命に関わる重症でなければ、対症療法をして後日原因究明をすればいい。患者側からすれば不満はあるだろうが、人的資源を適切に割り振ろうとすれば、こうせざるを得ないのだと思います。まあ、もちろん極端な話しですが。

勤務医が病院から逃げ出したくなる気持ちは分かりますねえ。腹痛でげーげー吐きながらやって来た患者が実は脳出血でしたとか、現場の人間にとっちゃ、たまらん症例です。これを見逃したら即訴訟って、最後まで無事に生き残れる医師がどれだけいるんだ?って云いたくなります。まあ、それもこれもひっくるめて腕と云われりゃ、そうなんかもしれませんが……