A群溶連菌にFRPM?

溶連菌+ファロムという検索ワードでウチに飛んでくるひとがいるようです。おそらく効くかどうかを知りたくて調べているのだと推察しますが、当ブログを読んでも答えは出てきませんのであしからず。

そもそも溶連菌とわかっているのにFRPMを処方するのはどうかと思うのですが、検索しているひとがいるということは、処方している医者がいる、ということなんでしょうね。この経口ペネムという恐ろしいコンセプトの薬に対して、私はただ恐怖しか感じません。経口剤としてはあまりにもブロードすぎるではないか、というのが私の感想です。溶連菌とわかっているのであれば、このような薬を処方する必要性はまったくありません。まったく極端な話、PCGで十分です。経口ペニシリンを1日4回、10日間でOKのはず。微生物学的には何の問題もありません。

ここで勘違いしないで欲しいのは、別に溶連菌にFRPMが効かないわけじゃないということ。そして別に、この薬を否定しているわけではないということ。ただ濫用するとろくでもないことになるのはすぐに予想がつきますし、このようなブロードな経口剤は得てして濫用される傾向にあるとも云えます。社会的に見ると、私はこの経口ペネムというコンセプトの薬に対して、恐怖しか感じません。

ところで、前も書きましたが、まさかカルバペネムあたりと交差耐性があったりしませんよね、この薬……

(もしあったりしたら、本気で抹殺したい薬のひとつになりますが)